引用元: 本当にやった復讐 17


664: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:37:37 ID:xyhcjeTDO
 
大学時代に同じゼミでやたら俺を見下す奴がいた。

周りは良い奴が多かったが、 
そいつと取り巻き2名は俺や俺の出身県のことを 
本当にバカにしていた。 

取り巻きじゃないゼミ生から聞いたが俺のいないところで 
よく俺の陰口で盛り上がっていたらしい。

イライラしたけど研究が楽しかったので
何言われても相手にせずそっちに専念することにしていた。
 




他のゼミ生や後輩たちはそいつらが権威的に振る舞うので
迎合せざるを得ないって感じで
自然と俺と疎遠になっていき、俺は悲しかったが

研究と就活を頑張ることで気を紛らわしていた。

ある日、研究室で資料を印刷していたらそいつらが来た。
さっさと印刷して帰ろうと思っていたら
そいつらは俺の研究対象をバカにしてきた。

自分でも不思議だったが、最初は嫌だった研究とその対象は、
積み重ねていくうちに好きになっていて、
就職の方向性を決めるまでに大事なものになっていた。
その日は怒りで夜眠れなかった。

この時に俺は復讐を誓った。

665: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:42:16 ID:xyhcjeTDO
 
かといって力ずくの復讐や工作は俺には無理だった。

必氏に考えて、考えついたのは、
「学科内で行う研究発表会の場で
奴ら全員の研究発表の矛盾や欠点を指摘しまくって
ボロクソに批判する」という
今思うとショボイものだった。
当時の俺は他に手がないと思っていたので
その方向で復讐の準備を進めた。


666: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:43:35 ID:AO6WKWv7P
イイヨイイヨ


667: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:48:36 ID:xyhcjeTDO
 
準備と言っても、研究を批判するための準備なので
論述の力と専門知識を高めるという

学術的な準備になってしまった。

高校時代漫画しか読まなかった俺だったが、
大学では専門分野の勉強が楽しくて
論文読むのが苦にならない様になっていたので、
正直、復讐の準備は俺にとって楽しい時間になっていた。

668: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:50:56 ID:xyhcjeTDO
 
こうして俺は奴らの研究分野について奴ら以上に詳しくなった
3人分だったが奴らは勉強に対して一切やる気がなかったから

確実に俺の方が詳しいと確信していた。
 

669: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:51:52 ID:JS16Gtpx0
紫煙


670: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:55:06 ID:xyhcjeTDO
 
そして、発表会の日がやって来た。

発表会は単位認定のための審査の場を兼ねていたが
形式的なものでほぼ形骸化していた。

俺は3人の研究分野ごとの資料を綴った
分厚い資料のバインダー3つを持参して発表会に臨んだ。

671: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 21:59:45 ID:xyhcjeTDO
 
本来であれば奴らの資料を直前に入手できたんだが
奴らは期限内にレジュメや資料を
準備できなかったため、下調べができず、

発表会当日に

ガチンコ勝負になってしまっていた。
 

672: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:02:04 ID:kUiFFR5y0
私怨


673: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:04:37 ID:xyhcjeTDO
 
そして、いよいよ主犯格(以下、Nとする)の発表になった。

俺は4年間で培った全集中力と
バインダーを頼りに奴の発表を聴き入った。

聴いた奴の発表では奴の研究は
一応基本を押さえて研究の体を成していた。
俺はこのとき、当惑した。

数ヶ月前のゼミ内発表から、もっとダメなものを予想していたからだ。

674: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:10:00 ID:xyhcjeTDO
 
矛盾点や突っ込み所はいくつかあったが、
重大な欠陥とは言えず、そこを指摘しても
重箱の隅をつつく様なもので
俺が期待していたボロクソな大批判からは程遠かった。

俺は絶望した。

675: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:16:07 ID:xyhcjeTDO
しかし、奴の発表が中盤から終盤にかかった時、違和感があった。
違和感というか既視感だった。

俺はNの始めて聴くはずの研究の全貌が

を既に分かっていた。

676: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:19:08 ID:xyhcjeTDO
 
なぜそんな違和感があるのか考えて、
ある可能性が閃いた。
バインダーを開いて当日配られたレジュメとある論文を照合した。
ビンゴだった。

奴は「大胆なコピペ」というレベルを超えて「盗作」をしていた。


677: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:21:22 ID:kUiFFR5y0
 
面白くなってきました
 

678: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:26:02 ID:xyhcjeTDO
 
質疑応答で俺は言った。

「あなたの発表はХХ年に〇〇先生が発表した
論文と内容が酷似してます。 文の語尾のみ多少ちがう以外の
内容は同じ所がたくさんあります。
目的、方法、結論も同様で言葉尻以外は酷似しています。

ここまで酷似してしまうと、盗作に当たると思うのですが、

どう考えますか?」

Nは見た目でわかる程激しく動揺してちょっと青ざめていた。

約1分の沈黙の後に、
「その論文を知らなかった」と言った。

679: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:29:57 ID:xyhcjeTDO
 
そうくるとは予想していた。
そういう卑怯な知恵の回る奴だった。
そして俺は決定打を出した。」

「そんなことはないはずです。
なぜならこのレジュメの引用文献欄に『〇〇先生の△△』と、
該当する論文名が記載されています。
あなたが知らないはずありません。」と

奴は心底バカで研究をナメていた。
そのツケがまわっていた。

680: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:32:55 ID:xyhcjeTDO
 
Nは返す言葉がなくなったらしく、
その約1分後どうにか絞り出したのは、
「本当に知らなかったんです…」と言う言葉だった。

Nの発表時間はそれで終わった。
 

681: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:33:39 ID:kUiFFR5y0
それでそれで
 

682: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:39:09 ID:xyhcjeTDO

その後、取り巻き2名のうち1名も
Nほどではないが「大胆なコピペ」を見つけたので指摘した。

発表会後、打ち上げに奴ら2人と先生の姿がなかった。
先生だけじゃなくて学科のドン的な先生もいなかった。
事情聴取がされていたことは発表会に参加した全員が分かっていた風で
ものすごく微妙な空気の打ち上げだった。
ちなみに俺はこの日人生で最高に酒が旨いと感じられ、
飲み過ぎてリバースしてしまった。

リバースしながらも笑いが込み上げるというのは

この時以外もうないと思う。

683: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:48:07 ID:xyhcjeTDO
 
その後、Nが留年したと聞いたときはさすがにびびった。

取り巻きAは卒業したらしいが2月と3月
缶詰で書き直しを命じられたらしい。

仲の良い大学事務さんから聞いたんだが、
なんでも表沙汰にはなってないが
大学内でもある先生が盗作紛いをしたため
学内全体が盗作に神経質になっていた時期的な要因があり、
さらに学科のドンとうちの先生が

この一件にブチギレだったらしい。


うちの先生は温厚な先生だが
研究者として許せなかったというのと
Nがなかなか論文書かないのを献身的にフォローし
提出できたときは涙していただけに
裏切られた感がすごかったんだと思う。

Nは当然だが内定もらってた就職先には行けなかった。

そして奴ら3人はもう卒業後のゼミの集まりには呼ばれなくなり
俺は大学出てからゼミ生と仲良くなるという

不思議な体験をして、今を過ごしている。


終わり

遅くてゴメンな
 

684: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:50:37 ID:gY0G7Li30
>>683
乙!

685: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:52:57 ID:XRQLeroa0
ん?1匹仕損じてないか?

686: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 22:57:22 ID:PK6hzTPF0
GJ!
しかし許された取り巻きと許されなかった主犯
&取り巻き2号の線引きは何だったんだろうか?
きっちり書き直したか否かの違いだけ?

文面では許されなかった方は書き直しの機会すら与えられてないようにもとれるけど
 

687: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 23:01:46 ID:xyhcjeTDO

2号はNとつるんでいたけど図書館で良く一人で勉強するの見かけたし

論文は真面目に仕上げていたんだ。

2号はサークルの延長で仕方なくという感じで
Nのグループに属してて、
俺に対する態度もNのいないところでは
普通だった。

ゼミの仲間も集まりには
2号だけには声かけたらしいが

いたたまれないのか断ってたらしい。

689: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 23:36:15 ID:xyhcjeTDO
>>686
あ、スマン
2号って缶詰野郎の方かw
勘違いしてしまった

>>687に書いた2号=許された取り巻きは
>>687に書いた様に論文をまあまともに仕上げてたから

セーフだったんよ
 

690: 本当にあった怖い名無し 2013/08/10 23:50:56 ID:JQ/XFp1A0
超正当な復讐にスッキリさせてもらったよ!GJ








コメント一覧

    • 1.
    • 名無しのおにひめちゃん
    • 2015年04月02日 17:50
    • 盗作疑惑ではないが、俺も似たような経験があるな。
      学会の地方例会だったんだが、某おばちゃん先生がつまらん発表していたんで、
      「それ、何の意味があるんですか?それを述べてください」
      おばちゃん、口フガフガ。周りは失笑。
      俺、当時学部3年生。
    • 2.
    • 名無しのおにひめちゃん
    • 2015年04月03日 07:39
    • 因果応報
    • 3.
    • 名無しのおにひめちゃん
    • 2015年04月03日 17:07
    • 復讐といっても動機が「復讐したい」というだけの話であって、行為自体は正当なもの。
      実際その勉強は本人の血や肉になっている。本人含め4人分の専門的な勉強(というより研究)をしたのだから立派なものだ。
      「慶応大学にいけば女にモテる」と考え、それを動機として受験勉強に励んで合格した者の何が問題だろうか?何も無いんだよ。
      立身出世を動機として勉学や勤労に励んではいかんという道理はどこにもない。むしろやろうと思ってできただけ立派立派。
    • 4.
    • 名無しのおにひめちゃん
    • 2015年04月04日 17:10
    • ※3
      言うことはいちいちごもっともだと思うけど、「どうした?動機が不純だと他人に責められたのか?」と突っ込まざるをえない。
    • 5.
    • 名無しのおにひめちゃん
    • 2015年04月07日 23:56
    • STAP細胞の件があるから、こういう話も表沙汰にされてないだけで時々起こるんだろうなと思ってしまう
    • 6.
    • 名無しのおにひめちゃん
    • 2015年04月09日 04:36
    • 商業高校の研究発表会でも前年だか前々年に宮城が出した内容ほぼそのまんま大阪が出してきたことがあったなぁ
      大学どころか高校レベルでもやる奴はやる
    • 7.
    • 名無しのおにひめちゃん
    • 2024年05月28日 20:55
    • 僕も卒論失敗して留年した同級生に、卒論構成の参考として渡した、エクセルデータをそのまま使われた事あるわ。
      電気工学的問題を機械工学的に解決するというインパクトのみの内容スカスカ論文でお笑いネタとして教授陣に閲覧されていて、5月の第一経過発表でバレた。そこから挽回して卒業はしたみたいだけど。

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